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インビザラインの交換頻度はどのくらい?正しい頻度と注意点

矯正歯科

インビザラインの交換頻度はどのくらい?正しい頻度と注意点

インビザラインは、マウスピースを交換する頻度が治療の効果や期間に大きく影響します。そのため 「どのくらいのペースで交換するのが正しいの?」 という疑問を持つ方も多いでしょう。
本コラムでは、インビザラインの基本的な交換頻度に加え、頻度が変わる要因や自己判断での交換がNGな理由についても解説します。
治療をスムーズかつ効果的に進めるために大切なポイントがわかる内容となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。

インビザラインの交換頻度は一人ひとり異なる

インビザラインは、基本的に1〜2週間に一度の間隔で新しいマウスピースを交換しながら、段階的に歯を動かしていきます。ただし、マウスピースの交換頻度はすべての方に共通ではなく、患者さま個々の条件によって異なります。

交換頻度に影響を与える主な要因は以下の3つです。

年齢

歯の移動は、歯を支える骨(歯槽骨)が吸収・再生を繰り返すことによって進行します。
一般的に年齢が若いほど骨の新陳代謝が活発で、歯が移動しやすく、マウスピースの交換頻度も早まる傾向にあります。

歯並びの状態

歯並びの状態によってもマウスピースの交換頻度が異なります。複雑なものより軽度な歯並びの乱れのほうが歯を動かしやすく、マウスピースの交換頻度が短くなることがあります。

マウスピースの装着時間

マウスピースの装着時間が不足すると歯の移動が予定通りに進まず、交換のタイミングを遅らせる必要が生じます。

上記のような要因によって一人ひとり歯が動くスピードが異なるため、インビザラインのマウスピース交換は、患者さまごとに歯科医師が適切な交換頻度を判断します。

インビザラインの交換頻度は自己判断NG!必ず守りたい注意点

インビザライン治療を進めるにあたって、マウスピースを自己判断で交換しないように注意が必要です。
歯の移動が不十分のままマウスピースを交換してしまうと、計画通りに歯列矯正が進まず、結果として治療期間の延長や効果の低下にもつながりかねません。
一方で、順調な経過が認められる場合には、歯科医師の判断で交換頻度を早められることもあります。そのためには以下の3点を守ることが重要です。

マウスピースの装着時間を厳守する、マウスピースを紛失しない

計画通りに歯を移動させるためには、装着時間の厳守は欠かせないポイントです。マウスピースを紛失したり破損したりすると、正しくマウスピースを装着できず治療を進められないため、取り扱いには十分注意しましょう。

虫歯や歯周病に罹らない

虫歯や歯周病に罹ると別途治療が必要となり、矯正治療を中断しなければならないこともあります。日々のセルフケアを怠らないことが重要です。

以下のコラムでインビザラインの装着時間の重要性を説明しています。参考にしてください。
インビザラインの装着時間を守れないとどうなるのか?

 

Q1:マウスピースを交換した後に歯が痛くなりました。対処法はありますか?
A1:新しいマウスピースに交換した後は、歯が動くことによって痛みや違和感が生じやすくなります。1〜3日程度で治まりますが、強い痛みがある場合は、痛み止めを服用するなどの対処方法があります。まずは歯科医院へご相談ください。

Q2:マウスピース装着中の口臭が気になります。
A2:マウスピースを装着していると唾液が口腔内全体に行き届きにくくなるため、口腔内が乾燥しやすくなります。その結果、口臭が発生することがあります。うがいをしたり、こまめに水分補給をとったりするとよいでしょう。
また、飲食後は歯磨きとマウスピースの洗浄を行い、口腔内とマウスピースを清潔に保つことが大切です。

記事監修 向井⻭科 院⻑・⻭科医師 向井 紀文

記事監修 向井⻭科 院⻑・⻭科医師 向井 紀文

略歴

  • 歯科医師
  • 歯学博士(1993年 大阪大学)

略歴

  • 1993年大阪大学歯学部卒業
    大阪大学歯学部口腔外科入局、博士号取得
    口腔外科手術のエキスパートとして、大阪労災病院、
    愛郷会笠利病院、名瀬徳洲会病院に出向
  • 2002年大阪府四條畷市にて「向井歯科院」を開業
  • 2008年「医療法人紀文会 向井歯科」となり現在に至る

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