向井歯科ブログ


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歯周病は水面下で進行します

こんにちは。院長の向井です。
早いものでもうすぐ大晦日!
2023年も終わりが近付いています。

皆さまにとって
どのような1年だったでしょうか。
やり残したことをしっかりと整理して、
新たな気持ちで2024年のスタートを
切っていきましょう。

さて、そんな新年がより良いお年となるよう
願いを込めて、今回は
当院へのセカンドオピニオンでご来院されて以来、
治療方針が大きく変わった症例を紹介させていただきます。

こちらは10年以上当院へ通ってくださっている
60代の患者様の、来院当初のお口の中の画像です。

歯周病は水面下で進行します

初めて当院を訪ねてくださったのは13年前でした。

右側右下臼歯部を他院にて抜歯してあります。
抜歯の際は「悪い歯を抜いてブリッジにします」
とだけ説明があったそうです。
ブリッジ とは、欠損した歯の代わりとなる
人工の歯(ダミー、またはポンティックという)を、
両隣の歯にかぶせる治療法です。

「左側も同様の処置ですが、いずれはどちらも
入れ歯になるでしょう」との説明を受け
納得が行かずに当院を受診されました。

私のほうで拝見してみると、
歯周病の進行が見られたため、
いずれ入れ歯になるとの
診断をされたのだとわかりました。

患者様は歯周病についての説明を
特にされていないとのことでした。

ですので先ずは歯周病の改善から
行いました。

歯周病は水面下で進行します

(治療から1年目の画像)

1年ほどの歯周病外科治療後、
インプラント治療を半年ほどかけて行い、
欠損を補ってからの矯正で
歯列の位置関係を改善しました。

歯周病は水面下で進行します

(治療から2年目の画像)

最終的には被せ物なども施し、
患者様自身で上手にケアできるような
シンプルな状態を目指しました。

歯周病は水面下で進行します

(現在の画像)

2年半ほどで安定し、
以降10年以上メンテナンスを続けてくださっています。

転院以降にこの方が失った歯は
1本のみです。時間はかかりましたが
良好な状態を保てています。

50代以降の人は銀歯や、
欠損が多く自分でケアがしにくく、
歯周病もこじらせていることが多いため
治療期間は数年単位と長くなりがちです。
よく頑張ってくださいました。


歯周病には自覚症状が少ないため、注意が必要です。
強い痛みなどなく、多少腫れぼったいなどの
違和感があっても2週間程度で自覚がなくなり
放置してしまう方が多くいらっしゃいます。

また、進行した歯周病には外科治療の介入が
不可欠な症例もあり、対応していない
歯科医院さんでは外科治療が受けられません。

普段メンテナンスに歯科へ通っていても
放置されているパターンが少なくありません。

大変残念な例ではありますが、
ある方は日頃メンテナンスでかかりつけの
歯科へ通院していたそうです。
たまに歯茎に違和感があってもすぐに自然解決
するので放っておいたら、歯が動くくらいまで
歯周病が進行してしまいました。

目に見える症状が出たところで
かかりつけ歯科医に相談すると、爽やかに
「抜きましょう!」と言われてしまったそうです。

歯周病が原因とのことなので、
「今まで通っていたのに、どうして?」
と疑問をぶつけても
「歯茎の中で起きている
炎症は外科でないとできない。
うちでは対応できないし、したくないでしょう」と
閉口するような説明を受けたそうです。

同業者を非難するのはあまり褒められた行為で
ないかもしれませんが、
こういった例が跡を絶たないため
一例として紹介させていただきました。

これらは早い段階でしっかりとした
ケアをしていれば、ダメージを
最小に抑えられる問題です。

なんとかして欲しい、と他県から
お越しになる患者様も少なくありません。

当院では納得の行く治療をお受け頂けるよう
最善を尽くして治療に当たっております。

不満を抱えたままなんとなく
治療を続けてはいませんか?

当院ではセカンドオピニオンも承っております。

現在の治療に不安を感じることなどがあれば、
お早めにご相談ください。

 



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