診療時間 10:00~13:00/15:00~20:00 ※火曜日のみ17:00まで
休診日 木曜・土曜午後・日曜・祝日
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歯科コラム
COLUMN
歯科医院で突然「歯を抜きましょう」と言われ、強いショックを受けていませんか。
実際には、状態によっては歯を残せる可能性があるケースもあります。歯を保存できるかどうかは、いくつかのポイントから判断されます。
① 歯の割れ方・ヒビの深さ
歯にヒビや割れがある場合でも、ヒビが歯の上の部分(歯冠)までであれば、被せ物などで補強して保存できる可能性があります。しかし、割れが歯の根まで深く達している場合は、抜歯が必要になることもあります。
② 歯の根の状態
歯の根がしっかりしていて、周囲の骨の支えが十分に残っていれば、治療によって歯を残せる可能性があります。反対に、根が大きく割れていたり、骨の支えがほとんど残っていない場合は保存が難しくなることがあります。
③ 歯周病の進行度
歯周病が進行して歯を支える骨が大きく失われていると、歯を残しても安定しないことがあります。ただし、骨の残り方によっては治療で改善できるケースもあります。
④ 痛みや炎症の原因
痛みの原因がむし歯や神経の炎症などの場合、根管治療などで症状を改善し、歯を保存できることもあります。
最終的に歯を残せるかどうかは、レントゲンやCTなどで詳しく状態を確認したうえで判断されます。もし「できれば歯を残したい」と考えている場合は、その希望を歯科医師に伝え、保存できる可能性があるか相談してみることが大切です。
この記事では、抜歯と診断された歯を残すための選択肢について、歯医者の視点から詳しく解説します。
「歯を抜きたくない」という気持ちは、誰もが抱く自然な感情です。
抜歯の宣告は、身体の一部を失う宣告のように感じられるかもしれません。
しかし、すぐに諦める必要はありません。
まずはなぜ抜歯が必要なのかを理解し、歯を残すための可能性を探ることが重要です。
歯科の現場で歯医者が抜歯を提案するのは、歯を残すことのリスクが、抜歯するメリットを上回ると判断した場合です。
やむを得ず抜歯という判断に至る代表的な4つのケースを解説します。
ご自身の状況と照らし合わせてみてください。
虫歯が進行し、歯の頭部分(歯冠)がほとんど溶けてなくなってしまった状態です。
被せ物などを支えるための土台が作れないため、歯としての機能を回復させることが困難になります。
このようなケースでは、抜歯が検討されやすいです。
歯周病が重症化すると、歯を支えている顎の骨(歯槽骨)が溶けてしまいます。
支えを失った歯はひどくぐらつき、自然に抜け落ちることもあります。
他の歯科治療の妨げになる場合、抜歯の対象となる可能性があります。
歯の根にヒビが入ったり割れたりする状態を歯根破折(しこんはせつ)と呼びます。
破折した部分から細菌が侵入し、周囲の骨を溶かす原因になります。
現在の歯科医療では、完全に修復することが極めて難しく、多くの場合で抜歯が第一選択です。
歯の根の先にできた膿の袋(根尖病巣)が大きくなりすぎると、通常の根管治療だけでは膿を取り除ききれない場合があります。
放置すれば周囲の骨をさらに溶かすため、歯医者は抜歯を含めた治療計画を考えなければなりません。
抜歯と診断された歯でも、専門的な歯科治療を受けることで残せる可能性があります。
これらは全ての歯医者で受けられるわけではなく、高度な技術や設備を要する自由診療が中心です。
ここでは、歯を残すための5つの治療法を紹介します。
歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)を使い、歯の根の中を最大20倍以上に拡大して治療する方法です。
肉眼では見えない複雑な根管の感染源を徹底的に除去し、再発のリスクを抑えます。
この歯科治療により、抜歯を回避できる可能性が高まります。
歯周病で溶けてしまった骨や歯の周りの組織を再生させる治療法です。
エムドゲインやリグロスといった特殊な薬剤を使い、歯を支える土台の再生を促します。
全ての症例に適応できるわけではなく、歯科医師による慎重な診断が必要です。
通常の根管治療で改善しない場合に、歯茎を切開して根の先端部分と病巣を直接取り除く外科手術です。歯医者の中でも口腔外科の領域になります。
根管治療と組み合わせることで、歯を残せる可能性が広がります。
虫歯が歯茎の下まで進行した場合に、矯正装置を使って歯の根をゆっくりと歯茎の上に引っ張り出す治療法です。
これにより、被せ物の土台となる健康な歯質を確保できます。部分的な矯正治療の一種と考えることができます。
意図的に歯を抜き、口の外で根の先の病巣除去や歯の修復を行った後、元の場所に戻す方法です。
歯科治療の中でも最終手段と位置づけられ、歯根膜の状態が良いことなど、適応できる条件が限られています。
「歯を抜きたくない」という気持ちは大切ですが、問題のある歯を無理に残したり、治療せず放置したりすることにはリスクが伴います。
抜かないことによって生じるデメリットも正しく理解し、総合的に判断することが大切です。
問題のある歯を放置すると、その歯の細菌が隣の健康な歯にうつり、虫歯や歯周病を広げてしまうことがあります。
また、噛み合わせのバランスが崩れ、他の歯に過度な負担がかかる原因にもなり得ます。
歯周病や根の先の病巣を放置すると、顎の骨の破壊が進行します。
骨が大きく失われると、将来的にインプラント治療をしたくてもできなくなったり、大がかりな骨の再生治療が必要になったりするなど、歯科での選択肢が狭まります。
口の中の細菌が、歯茎の血管から全身に入り込むことがあります。
これにより、心臓病や糖尿病、動脈硬化といった全身疾患のリスクを高めることが近年の歯科研究で指摘されています。
お口の健康は、全身の健康と密接に関わっています。
担当の歯医者から抜歯を提案されても、どうしても納得できない場合は、別の歯科医師に意見を求める「セカンドオピニオン」を検討しましょう。
違う視点からの診断を聞くことで、より納得して治療の決断ができます。
セカンドオピニオンを受ける際は、これまでの経緯、現在の歯医者から受けた診断内容と提案された治療法、そして「歯を残したい」という自身の希望を明確に伝えましょう。
紹介状やレントゲン写真があると、よりスムーズで的確な診断につながります。
歯を残す治療(保存治療)に力を入れている歯科医院を探すことが重要です。
ホームページなどで「精密根管治療」や「歯周組織再生療法」といった専門治療の実績を確認しましょう。
マイクロスコープなどの高度な設備を持つ歯医者を選ぶのも一つの方法です。
さまざまな努力をしても、やむを得ず抜歯に至ることもあります。
その場合に備えて、歯を失った後の治療法を知っておくことも大切です。
歯科で一般的に行われる3つの選択肢、インプラント、ブリッジ、入れ歯について解説します。
顎の骨に人工の歯根を埋め込み、その上に人工の歯を装着する方法です。
見た目も機能も天然の歯に近く、周囲の歯に負担をかけません。
自由診療となり、歯科での費用は1本30〜50万円程度、期間は3〜10ヶ月が目安です。
失った歯の両隣の歯を削って土台にし、橋を架けるように一体型の人工歯を被せる方法です。
固定式で違和感が少ないのが特徴で、保険適用の歯科素材なら費用は1〜3万円程度ですが、健康な歯を削る必要があります。治療にかかる期間は1ヶ月程度です。
取り外し式の装置で、部分入れ歯と総入れ歯があります。
多くの歯科で対応でき、保険適用なら5千円〜1万5千円程度と安価です。
ただし、違和感があったり、硬いものが噛みにくかったりすることがあります。期間は1ヶ月程度が目安です。
ここでは、「歯を抜きたくない」と考えている方から寄せられることの多い質問とその回答をご紹介します。
治療法やセカンドオピニオンについて、さらに理解を深めましょう。
はい、治療目的で行われる自由診療の歯科治療費は、医療費控除の対象になる場合があります。
ただし、ホワイトニングなど審美目的の治療は対象外です。
詳しくは、お住まいの地域を管轄する税務署にご確認ください。
明確な期限はありませんが、放置することで歯の状態が悪化する可能性があるため、できるだけ早めに行動することをおすすめします。
現在の歯医者にセカンドオピニオンを希望する旨を伝え、情報提供を依頼するのがスムーズです。
残念ながら、どの歯科治療においても成功率が100%ということはありません。
歯の状態、治療の難易度、個人の治癒力など、さまざまな要因に左右されます。
治療前に担当の歯科医師からリスクや成功率について十分な説明を受けることが重要です。
歯科で抜歯と診断されても、すぐに諦める必要はありません。
重度の虫歯や歯周病が原因でも、精密根管治療や再生療法などの専門的な治療で歯を残せる可能性があります。
診断に納得できなければ、保存治療に力を入れる歯医者でセカンドオピニオンを受け、後悔のない選択をすることが大切です。
■ 略歴
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