歯科コラム


COLUMN

マウスピース矯正の痛みについて

矯正歯科

マウスピース矯正の痛みについて

マウスピース矯正の治療にともなう痛みについて、不安を感じる方は多いのではないでしょうか。
結論から言うと、ワイヤー矯正と同様に、マウスピース矯正でも痛みが生じることはあります。
本コラムでは、マウスピース矯正中に痛みが生じる理由を解説します。また、痛みが出た場合の対処法についても説明するため、矯正治療による痛みに不安を感じる方はぜひご参考にしてください。

マウスピース矯正でも痛みが生じる理由を解説

マウスピース矯正で痛みが生じる主な理由は以下の3つです。

・歯の移動による痛み
・噛み合わせで生じる刺激による痛み
・マウスピースが粘膜に当たる痛み

マウスピース矯正では、マウスピースを新しいものに交換した直後に痛みが出やすくなります。これは歯並びとマウスピースの形にズレが生じるために起こる現象であるため、歯が動くことにより少しずつ痛みは緩和されるでしょう。
また、歯が動くと歯周組織も敏感になるため、噛んだ時に痛みを感じやすくなります。
このほか、マウスピースの縁が舌や頬などの粘膜に当たって痛みが出るケースもあります。マウスピースが浮いていると縁が粘膜に当たりやすくなるため、しっかりと装着できているか確認してください。

マウスピース矯正で痛みが出た場合にとるべき対応とは?

マウスピース矯正中に辛い痛みが続く場合、痛み止めを服用するとよいでしょう。痛み止めは歯科医院で処方できるため、我慢せずに歯科医師へ相談してください。
また、新しいマウスピースに交換したあとの痛みが強い場合、1段階前に使用したものに戻すと痛みを軽減できます。しかし、予定通りにマウスピースを交換していかなければ、計画に沿って治療を進められません。自己判断で使い分けをすることは禁物です。
さらに、粘膜にマウスピースが当たって痛みが出ている場合は調整が必要です。変形や破損の恐れがあるため、調整は自分で行わず、必ず歯科医師に専用の器具で調整してもらいましょう。

 

Q1:痛みがある場合、マウスピースを外してもよいのでしょうか?
A1:マウスピースを装着していないと歯を矯正できません。装着していない時間が長くなってしまうと、後戻りする恐れもあります。痛みがある場合は、必ず歯科医師に相談してください。

Q2:マウスピース交換後の痛みはどのくらいの期間続きますか?
A2:マウスピース交換後の痛みは、多くの場合2〜3日がピークです。痛みが1週間程度続くケースもあります。

記事監修 向井⻭科 院⻑・⻭科医師 向井 紀文

記事監修 向井⻭科 院⻑・⻭科医師 向井 紀文

略歴

  • 歯科医師
  • 歯学博士(1993年 大阪大学)

略歴

  • 1993年大阪大学歯学部卒業
    大阪大学歯学部口腔外科入局、博士号取得
    口腔外科手術のエキスパートとして、大阪労災病院、
    愛郷会笠利病院、名瀬徳洲会病院に出向
  • 2002年大阪府四條畷市にて「向井歯科院」を開業
  • 2008年「医療法人紀文会 向井歯科」となり現在に至る

カテゴリー名

月刊アーカイブ