向井歯科ブログ


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できるだけ抜かずに歯を治します

歯科治療全般

こんにちは。院長の向井です。

毎年6月は食育月間に設定されており、

食べることの大切さを再確認する季節です。

 

食事の満足感を得るため大切なのは、

やはり「噛むこと」です。

食育の一環としても、

しっかりと歯のケアを心掛けましょう。

健康的な食事と歯のケアを通じて、

食育月間を有意義に過ごせるといいですね。

 

さて、「噛む」といえば、

歯の状態が悪く食事に支障をきたしていた

患者さんの症例をご紹介します。

 

 

この患者さんは、右上の小臼歯2本が

グラグラしていました。

溜まった膿が出てきてしまい、

痛くてものを噛めないそうです。

 

以前通っていた医院では、

抜歯を勧められたとのことでした。

 

しかし、当院の治療では

歯を抜かず、残すことができました。

 

 

【レントゲンを撮った結果】

 

できるだけ抜かずに歯を治します

 

レントゲンを撮ったところ、

歯冠歯根比が悪く、垂直性の骨欠損

見られました。

 

 

※歯冠歯根比とは

根の長さと、歯冠(歯の頭の部分)の比率。

1:1を切ると、予後が良くないと

言われています。

 

※骨欠損とは

歯を支えている骨(歯槽骨)が

ダメージを受け、溶けてしまった状態です。

 

 

【歯の神経を抜き、根を引っ張り出すことに】

 

できるだけ抜かずに歯を治します

 

そこで、歯冠を落として

歯髄(歯の中の神経)を抜きました。

さらに、歯周治療を行い、根を半年かけて

挺出(引っ張り出すこと) しました。

 

 

【歯のグラつきがなくなった】

 

できるだけ抜かずに歯を治します

 

この治療により、骨欠損が改善され、

歯のグラつきもなくなりました。

 

 

【歯冠を回復した】

 

できるだけ抜かずに歯を治します

 

最後に、弾力のある素材を使い、

落としていた歯冠を回復しました。

 

 

 

今回の治療では、歯根膜の持つ能力を

引き出すことで、骨欠損と歯冠歯根比の

改善が得られ、歯のグラつきがなくなりました。

 

 

※歯根膜とは

歯の根っこと歯を支えている

骨の間にある、薄い膜。

 

触覚を伝えるセンサーのような

役割を持ち、噛むときの力加減を調節します。

 

また、歯の根っこと歯の間で

クッションのような働きをすることで、

歯に過度な力がかからないように

してくれます。

 

 

その結果、歯周ポケットの状態も良くなり、

自己管理ができるようになりました。

 

 

もし、歯科治療において

「歯を抜く必要がある」と

言われてしまっても、今回のように

抜歯せず対応できる場合があります。

 

歯やお口のことでお悩みの方は、

当院までお気軽にご相談ください。

 

 

医療法人 紀文会 向井歯科
〒575-0033 大阪府四條畷市美田町7-10
TEL:072-862-0123
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