歯周病治療


PERIODONTAL

歯周病治療で大切なのは
「初期治療」です

歯周病治療で大切なのは「初期治療」です

歯周病の治療は、歯の周囲に付着した歯垢や歯石を除去する初期治療から始まります。細菌への抵抗力を強め、免疫力を高める効果があり、あらゆる治療の基本となる重要なものです。
この初期治療は、歯周病からの回復状況を診ながら進めるので、最低でも3〜4ヵ月ほど必要です。時間はかかってしまいますが、初期治療を慎重により詳細に進めることで、口腔の衛生環境を整えられます。
初期治療によって歯周が回復して、むし歯などの治療も済んだら、メインテナンスプログラムに移ります。初期治療だけでは回復が難しい場合には、外科的な治療をご案内します。
何十年先までも健康なお口でいられるよう、まずはじっくりと徹底的に初期治療に取り組みましょう。

歯周病初期段階の治療

歯周病の治療では、進行度にかかわらず行なう基本的な処置があります。
病気の原因となる歯垢と歯石の除去、グラグラと動揺する歯の噛み合わせ、合っていない被せ物の調整などを行ないます。

歯周病の段階の目安

  • 歯肉炎

    歯肉炎

    歯周ポケットの深さ:3mm以下

    歯肉炎は、歯周病の初期段階です。歯肉が炎症を起こしはじめ、歯磨きで出血したり腫れたりするようになります。

  • 軽度歯周炎

    軽度歯周炎

    歯周ポケットの深さ:3mm程度

    歯肉の炎症が進行して、歯槽骨が破壊されてきます。腫れのため、歯と歯の間の歯肉が丸みを帯びます。口臭が発生したり、冷たい食べ物がしみたりする場合があります。

  • 中等度歯周炎

    中等度歯周炎

    歯周ポケットの深さ:4~7mm

    炎症が中程度まで拡大すると、歯槽骨のダメージが進みます。支える骨が半分程度まで減って、歯が動くようになってしまいます。歯が浮くような感覚がする場合もあります。口臭がきつくなり、腫れや出血もひどくなります。

  • 重度歯周炎

    重度歯周炎

    歯周ポケットの深さ:8mm以上

    歯槽骨の破壊が進んで、歯槽骨はほとんど溶かされてしまいます。歯はよりぐらぐらと大きく動くようになり、食べ物を咀嚼しにくくなります。歯肉は腫れて下がり、歯根が露出します。膿が出てひどい口臭が発生し、強い痛みも生じます。そのまま放置すると、歯は脱落します。

定期的なメインテナンスで再発を防ぎましょう

定期的なメインテナンスで再発を防ぎましょう

歯周病は細菌が引き起こす感染症です。一度治療で細菌数を減らしても、再発の可能性をゼロにできるわけではありません。
再び歯周病にならないようにするためには、定期的にメインテナンスして、細菌の繁殖を抑え続けることが重要です。
日常の歯磨きだけでは、落としきれない汚れが少しずつ蓄積してしまうので、3〜4ヵ月に1回程度のペースで来院いただき、検診と専門的なクリーニングを受けてください。

セルフブラッシング指導

セルフブラッシング指導

しっかり歯磨きしているのに歯周病やむし歯になりやすいという方は、適切なブラッシングができていないのかもしれません。
向井歯科では、患者さま自身で効率的に歯垢除去できるよう、セルフブラッシング指導を行なっています。それぞれの口内の状態に合わせて、ブラシの持ち方や当て方、動かし方といった基本から確認できます。

スケーリング

スケーリング

中等度歯周炎以上に症状が進んでいる場合には、歯の周囲に蓄積した汚れを除去するスケーリングという処置を行ないます。スケーラーという鉤爪状の器具で、歯ブラシでは落とせない歯石やバイオフィルム(ネバネバとこびり付く細菌の塊)を取り除きます。手用スケーラーのほか、超音波スケーラーやエアスケーラーなどがあります。

ルートプレーニング

ルートプレーニング

ルートプレーニングは、歯根の表面を滑らかにする処置です。歯周病を進行させると歯周ポケットが深くなり、歯根には歯垢や歯石が付着し、セメント質も汚染されます。
こうした汚染物質を除去して、歯根表面をツルツルに磨き、細菌数を減らして汚れの再付着を防ぎます。
セメント質を削り過ぎて歯根を痛めることのないよう、慎重に処置します。

歯質の強化・改善

歯質の強化・改善

当院ではクリーニングで汚れを除去するだけでなく、歯質を強化して、病気になりにくい口腔環境を作る処置も実施しています。
クリーニング後にフッ素塗布や、ナノ粒子ハイドロキシアパタイトのトリートメント、ポリリン酸によるコーティングを行なうと、歯の再石灰化を促し、ごく初期のむし歯や微細な傷を補修できます。歯の表面が滑らかになると、歯垢や着色汚れ、細菌なども付着しにくくなります。
メインテナンスの際に出血する方や、コーヒーやワインなど色素の強い食べ物が好きな方には、とくにおすすめの方法です。

外科手術による重度な歯周病治療

外科手術による重度な歯周病治療

重度の歯周病では、初期治療だけで症状が良くならない場合があります。そうしたケースでは、歯周ポケットの深部の汚れを徹底的に除去するために、外科的な処置をして清掃し、歯周ポケットの深さを改善する治療を行ないます。

FOP(歯肉剥離掻爬術)

FOP(歯肉剥離掻爬術)は、通常のスケーリングやルートプレーニングでは落としきれなかった、歯周ポケット奥の汚れを取り除く外科手術です。
歯肉を切開して剥離し、歯根を露出させて、スケーラーで歯石や歯垢、汚染組織を除去します。歯根を視認できる状態にするので、徹底的に清掃することができます。
歯根の汚れがなくなると、徐々に歯周ポケットは減少していきます。
術後3ヵ月ほど経過したら歯周の深さを測定して、回復状況を確認します。

リスク・副作用

●歯周病治療/歯周外科治療

・治療内容によっては自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
・歯周病の基本治療で改善しない場合に行なう歯周外科治療や歯周組織再生療法では、歯肉を切開するため、腫れや痛みをともなうことがあります。
・破壊された歯周組織は元に戻せないので、治療後歯肉が下がることがあります。
・治療によって歯肉が引き締まってくるため、被せ物と歯肉の段差が目立つことがあります。

●スケーリング/ルートプレーニング

・基本的には保険での診療となりますが、治療内容によっては自費(保険適用外)となることもあり、保険診療よりも高額になります。
・ルートプレーニングは、歯肉の中に器具を入れるため通常の歯石除去よりも痛みを感じることがあります。
・歯のすき間に付着していた歯石が除去されることで、歯のすき間が目立つことがあります。
・処置後、歯肉から出血することがありますが、時間の経過とともに治癒します。
・処置後1~2日、何もしなくても痛みが出ることがあります。また噛んだときや歯を磨くときも痛みが出ることがありますが、時間の経過とともに治癒します。
・処置後、しばらく知覚過敏の症状が出ることがありますが、時間の経過とともに治癒します。
・処置後、歯肉の退縮を引き起こすことがあります。